[少量で大きなエネルギー]
原子力発電の源「ウラン」は、石油などに比べて少ない量で発電するため、輸送や貯蔵が容易である。 それに、原子力発電では、一度燃料を原子炉の中に入れると一年間は、それを取り替えなくてよいという利点もある。

[発電の仕組み]
原子力発電では、原子炉の中に装填されたウランは、制御棒によって厳密にコントロールしながら、燃やし(核分裂させ)、その熱で水を沸騰させます。その発生した蒸気を取り出して、タービンを回して発電器によって電気をつくります。原料が違うだけで基本的には、火力発電といっしょです。

「原子力発電の種類」
1.沸騰水型(BWR)ー原子炉の中で蒸気を起こし、それを直接タービンに送る方式。送られた蒸気は、冷却され、原子炉に戻されて再び蒸気となる。
2.加圧水型(pwr)ー原子炉で発生した熱湯を蒸気発生器に送り、それを熱源として蒸気を発生させて、それをタービンに送る方式。

3.「ABWR」(Advanced Boiling Water Reactor)
 改良型BWR(ABWR)は、最先端の技術を導入して、安全性、運転性、経済性の向上を目指して開発されたものである。
 ABWRでは、原子炉内の冷却材を循環させるポンプを原子炉圧力容器に取り込んだインターナルポンプ、原子炉出力の制御を行う制御棒を出し  入れする改良型制御駆動機構、健屋一体型コンクリート、製格納容器などを採用している。



[徹底した安全設備]
「止める」・「冷やす」・「閉じこめる」

「止める」・・・万が一異常が発生した場合には、全数の制御棒を一度に素早く原子炉に挿入し原子炉を安全に停止させます。
「冷やす」・・・万が一原子炉の中の水位が異常に低下した場合には、非常用炉心冷却系(ECSS)により、原子炉内に水を注入して燃料を ひやす。
「閉じこめる」・・万が一原子炉格納機ないの異常に放射性物質を含んだ蒸気が放出された場合、ここで外部への流出を防ぎます。
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   ・・・・「5重の防壁」ー放射能を閉じこめる防壁。
        1.ペレット・・・燃料のペレットは、ウラン粉末をタバコのフィルターくらいの大きさに焼き固めます。
        2.被覆管・・・・ペレットをジリコニウム合金の被覆管に入れて密閉します。
        3.原子炉圧力容器・・・厚さ17cmもある銅製の容器。
        4.原子炉格納容器・・・ABWRでは、原子炉圧力容器を納める銅製ライナーを内張した厚さ2cmの鉄筋コンクリートの容器のこと。
        5.原子炉建屋・・・・・建屋の厚いコンクリートの壁。


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