電気の働き

◇電圧と電流◇

電気を起こすものには色々なものがあり、電気は私たちの生活の中でとても大きな存在です。
電池は電気を起こすものの1つですが、電圧を作るともいえます。
電圧とは、電気を作る力のもとで、電圧へある二点を導線でつなぐと、電流が流れます。これは、水が高い所から低いところに落ちるのによく似ています。水の流れが電気の流れ(=電流)で水の高さが電圧にあたります。

○電流の働き○

・熱になる
電流が流れると導線が熱くなる。
この性質を利用したものにドライヤーなどがある。

・光になる
導線に電流を流して熱していくと、ついには導線は明るい光を出すようになる。
モーターに電流を流すと、当然モーターは回る。
つまり電気は力になる。

−Ampere−
A 電流の単位 〜アンペア〜

乾電池のプラス極とマイナス極を導線でつなぐと、電流が流れます。乾電池の起電力がある間は、電流は流れつづけます。電流とは電子の流れなので、電流の強弱は電子が一秒間で動く量によって決まります。
 電流の強弱を示す単位はアンペア(a)を使います。

−Volt−
V 電圧の単位 〜ボルト〜

 水の高さを変えると、水の落ちる強さが変わるように電圧にも強弱があって、電気の流れ方が変わります。つよい電圧からは強い電力が出て、導線に電気を多く流そうとします。しかし、電圧が弱いと電流が流れにくくなります。
 乾電池の両極を触っても、何も感じないのは電圧が弱いからです。ところがコンセントから流れる電流は電圧が高いので、触るとショックを感じます。


直流と交流

☆家にきている電流の流れ方=交流☆


家のコンセントに電気スタンドにプラグを差し込むと電球がつくのも電流が流れるからです。この電流は流れる向きと強さが規則正しく変わります。つまり、はじめA→Bのように流れていた電流が、次はB→Aに向かって流れ、これを繰り返しています。このような電流を”交流”といいます。

☆電池の電流の流れ方=直流☆


乾電池のプラス極とマイナス極に、豆電球からの2本の導線をつなぐと、豆電球に電流が流れます。電流が流れるようにしたものを回路といいますが、同じ回路を流れる電流は、いつも同じ強さでプラス極からマイナス極に向かって流れます。このように、強さも向きも変わらない電流を”直流”といいます。



直流モーター


直流モーターの仕組み

直流モーターの仕組み

電機子のコイルに電流が流れて、電磁石になる。すると、電磁石のN,S極はえいきゅう磁石のS,Nに引きつけられて、トルク(回転力)を受ける。

電気子…回る部分

ここまで回ると、電気子の導体とブラシが触れあわなくなり、電磁石の磁力がなくなる。電気子は回っている勢いで回りつづける。

電流子の導体とブラシがまた触れあう。今度は逆につながるので、下側がS,上側がNになり、前と同じ向きでトルクを受ける。以上を繰り返しながら、、モーターは回転する。

乾電池でまわる模型用モーター



乾電池をつなぐと回る簡単なモーターは直流モーターと呼ばれるものの一種です。
 この小さなモーターは乾電池で動く模型の自動車などに使われているものです。 このモーターの仕組みは、鉄心にコイルを巻いた電気子と電気子のコイルに電流を伝える整流子と、電機子の外側に取り付けられている永久磁石の3つの部分からできています。

模型用モーター




交流モーター



誘導モーターは交流モーターの代表で、よく使われています。
家庭では、洗濯機や扇風機をはじめとして冷蔵庫、エアコンのコンプレッサなどに使われ工場の動力用のモーターもほとんどが誘導モーターです。
誘導モーターはつくりが簡単で回転子に電流を流してやる必要がないため、丈夫で長持ちです。ただし家庭で使われている誘導モーターは、単相誘導モーターと呼ばれるものです。


整流子モーター



整流子モーターはミキサーや、掃除機など、高速回転を必要とするところに使われています。
 このモーターは原理としては電車などに使われている直流直巻きモーターと同じで、回転子コイルと磁界コイルがあって直列につながっています。
整流子モーターは、高速回転ができるため小さくても大きな力が出ます。整流子 しかし整流子とブラシがあるため、ここで花火が出て ラジオやテレビに雑音として入ったりします。したがって古くなったものはブラシを新品と取り替えたりして手入れをしなければなりません。



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